SOMPOP&Cの
「つなぐ・つながる」を実現する
2025年4月のSOMPO P&C始動以来、私たちは、国内外の損害保険(P&C)事業全体の連携強化に注力してきました。その目的は、海外保険事業と国内損害保険事業のオペレーションをより深く統合し、グループ全体の総合力を最大化することにあります。
SOMPO P&Cの核心は、グループ全体の価値向上につながる領域での緊密な連携を促進することにあります。これには、専門知識の共有、地域や機能の壁を越えたケイパビリティの連携、そして市場に対するアプローチの一貫性確保といったテーマが含まれます。私たちの目的は、形だけの統合ではなく、真に価値が生まれる領域で、より効果的に協働できる体制を築くことにあります。
この取組みは、社内だけにとどまらず、社外に対しても大きな意味を持ちます。お客さまのニーズが絶えず変化し、事業環境がより複雑化するなかで、お客さま企業、ブローカー・代理店、再保険パートナー、外部ベンダーの皆さまに対し、より明確で一貫した価値を提供することの重要性が増しています。こうした関係者とのエンゲージメント(深い関わり)において、一貫性を高め、共通のパーパスを分かち合うことで、関係の質は向上し、バリューチェーン全体でのパートナーシップが深化し、ひいてはSOMPOブランドの価値強化につながります。
連携強化を支える基盤の構築
この一年、私たちは多くの分野で着実な進展を遂げました。主な取組みは以下のとおりです。
3か年の変革プロジェクト(Biz-ITプログラム)を立ち上げ、初年度計画を順調に完遂しています。具体的には、初期コスト削減目標を達成するとともに、より明確なターゲット・オペレーティング・モデルの導入、連携と意思決定を促進するための定例会議体の設置などを行いました。これらは、連携を一層強化し、持続的な事業成長を可能にするための重要な基盤です。
引き続き、人と人とのつながりによる連携の強化を図りました。J-Repと呼ばれる駐在受け入れやトレーニープログラムを通じて、損保ジャパンの社員がさまざまな海外拠点で活躍し、相互理解を深め、知見を共有し、グループ内の関係構築に貢献しています。また、部門横断のリーダーシップ会議を定期的に開催し、意見交換やベストプラクティスの共有に努めました。これらは、一見すると地味ですが、極めて重要な取組みです。強固な連携とは、結局のところ、個人間やチーム間の信頼関係、相互理解、オープンなコミュニケーションにかかっているのです。
SOMPO P&C全体のスケールメリットを積極的に活用しています。各地域のチームが緊密に連携し、市場に対して統一されたアプローチをとることで、一貫性の向上、実行力の強化、意思決定の垂直統合を推進しています。これにより、より効果的に市場に関与し、グループの広範な財務基盤を活用しながら、SOMPO P&C内での資本配分の効率化も図っています。また、スケールメリットを活かし、SOMPO P&Cとグループの双方のレベルで最適な資本構成に合わせた資産配分を行うことで収益性も向上し、財務面での確かな実績をあげています。重要なことは、これがむやみな中央集権化を意図するもので
はなく、グループ全体の視点に立つことでより高い成果を期待できる分野において、連携を促進するためのものであるということです。
損保ジャパンは、SOMPOシゴルタ(トルコ)と共同で自動車保険の保険金サービス変革に着手しました。
その一環として、損保ジャパンのチームがトルコを訪れ、現地の優れたオペレーティング・モデルから知見を得ました。これらの知見は、損保ジャパンの将来の業務プロセス、ITアーキテクチャ、そして変革ロードマップの策定に活かされており、SOMPOシゴルタは、専門特化、標準化、デジタル化、一元化、そしてパフォーマンスの可視化に関するベストプラクティスを示すベンチマークとなっています。
私は損保ジャパンの石川社長とともに日本各地の拠点を訪れ、現場の仲間たちと直接言葉を交わしました。そこで、連携を深めることでSOMPO P&Cが未来にどのような可能性を切り拓いていけるのか、私たちの将来像を共有しました。
これらすべての挑戦を貫く共通の思想は、「より緊密な協調が、どこで真の価値を生み出すのか」を見極め、それを支える強固な信頼関係、意思決定の仕組み、そしてプロセスを築き上げることです。その意味において、SOMPO P&Cは単に事業を実行する組織にとどまらず、協働を促し、可能性を最大化するためのプラットフォームであるといえます。それぞれが持つ独自の強みや責任、そして向き合っている市場の現実に常に深く寄り添い、敬意を払いながら、事業間のより緊密なパートナーシップを築くための揺るぎない土台を提供していきます。
グローバルでの連携とローカルでの強みの両立
私たちが目指すのは、グローバルな連携を一層強化すると同時に、ローカルにおける機動性を維持することです。このバランスこそが重要です。SOMPOの強みは、その多様な事業、質の高いアンダーライティングと販売網、そして各市場で築き上げてきた信頼にあります。SOMPO P&Cの役割は、これらの強みをより効果的に結びつけ、事業の成功に不可欠なローカルの専門性と説明責任を維持しつつ、ある分野では、グローバルな連携による果実をグループ全体で享受できるようにすることです。
今後、この勢いをさらに加速させることが私たちの優先課題です。引き続き、付加価値を生む実務的な連携、海外保険事業と国内損害保険事業の協働の促進、そして外部パートナーに対するプレゼンスの強化に注力します。私たちは、グループにとってより機能的で効果的なグローバルP&Cプラットフォームを構築し、SOMPO P&C全体での「つなぐ・つながる」に向けたアプローチを追求し続けます。