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人的資本の価値創造ストーリーと主要な取組み

人的資本の価値創造ストーリー

SOMPOグループでは「働きやすさ」「社員と組織の成長」「働きがい」を追求するとともに、AIとの共生を実現し、グループの価値創造を最大化することで、SOMPOのパーパス実現と持続的な企業価値向上を目指しています。今年度、この中長期での人材戦略を、「人的資本の価値創造ストーリー」として整理しました。

SOMPOの価値観「誠実・自律・多様性」を基に、働きやすさ、社員と組織の成長、働きがいを高める。AIとの共生でこれらを支え、生産性と価値創造の向上を通じて、パーパスの実現と持続的な企業価値向上につなげる。

人的資本の主要な取組み

人的資本の価値創造ストーリーの出発点(SOMPOの価値観の体現)

人的資本の価値創造ストーリーの出発点は、「SOMPOの価値観(誠実・自律・多様性)」の体現です。

SOMPOグループでは、2024年度に、パーパスの再言語化をはじめ、グループ企業理念体系を再構築しました。新たなグループ企業理念体系においては、グループすべての役員・社員が大切にしたいものの根幹を成すものとして「SOMPOの価値観」を定め、パーパス実現に向けてグループ全体で取り組んでいくうえでの判断・行動の拠り所としています。

2025年度からは、この「SOMPOの価値観」を起点に、すべての役員・社員に求める具体的な期待行動を導き出し、「グループ共通コンピテンシー」を整合的なものに見直しています。これをグループ全体で、役員選任、マネジメント登用、評価や採用の基準に反映し、浸透を図るとともに実効性を高めています。

SOMPOの価値観「誠実・自律・多様性」をグループ共通の行動基準に具体化し、役員の選解任、マネジメント登用、人事評価、採用に反映。すべての役員・社員が価値観を実践する仕組みをつくる。

こうした取組みを通じ、SOMPOの価値観を一人ひとりが体現するとともに、組織と会社全体に根付き、「社員が声をあげられる、多様な意見が受け入れられる」コーポレートカルチャーを醸成していきます。

■ 働きやすさ

「働きやすさ」の向上を目指し、「ウェルビーイングの実現」、「多様な人材のインクルージョン」、「人と組織のポテンシャルを解放する環境」を重点テーマとして、取組みを進めています。

ウェルビーイングの実現
社員の心身の健康の維持・増進に向け、健康経営戦略マップを策定し、グループ横断で健康投資に関する施策を体系立てて実行しています。具体的な取組みの一例として、2025年度から、SOMPOウェルビーイング社が提供する、仕事と介護の両立支援サービス『ウェルビオBiz』を当社や損保ジャパンをはじめ、一部グループ会社にて導入しました。介護のプロが監修した情報提供・セミナー・個別相談窓口など包括的な支援を通じ、社員の介護への負担軽減を支援しています。こうした取組みを通じ、社員のウェルビーイングの実現を総合的に支援しています。*1

また、ウェルビーイングを阻害するハラスメントに対しては、SOMPOの価値観の浸透はもちろんのこと、改定した役員選任やマネジメント登用基準の徹底運用、相談窓口の周知、また懲戒関連規程の改訂による不適正行為や懲戒基準の明確化など、あらゆる角度から徹底的に撲滅に取り組んでいます。*2

  1. 健康経営推進に向けた取組みの詳細は人材戦略「健康経営」/サステナビリティケース集(P.81-87)をご参照ください。
  2. ハラスメントの撲滅に向けた取組みの詳細は人間尊重の取組み「ビジネスと人権」/サステナビリティケース集(P.62-71)をご参照ください。

多様な人材のインクルージョン*
SOMPOグループは多様なバックグラウンドや価値観を持つ社員が、互いにリスペクトし合い、学び高め合い、性別・障害の有無・人種・国籍・年齢などに左右されることなく、それぞれの専門性や能力を活かし、活躍できるグループを目指し、多角的に取組みを進めています。

人と組織のポテンシャルを解放する環境
SOMPOグループでは、AI基盤を整備し、積極的にAIを利活用することで、社員が人にしかできない業務に集中し、より大きな価値創造につなげることを目指しています。2025年度からは、生産性の飛躍的向上と、人とAIが協働する「新しい働き方」への転換を目的として、AIツール「SOMPO AIエージェント」を国内グループ全体で展開しています。

また、従来からの「働き方」そのものの見直しを進めています。社員一人ひとりと組織の価値創造を最大化するため、2025年度に「SOMPOの働き方・働く場所の原則」と「SOMPOの働き方の指針」を策定しました。オフィスへの出社やリモートワークをはじめ、多様な働き方のなかから、自身の業務内容や役割に応じて適切に選択することで、「組織の価値創造の最大化」と「自身の高いパフォーマンス・成長・働きがい」を両立する、最適な働き方の実践を目指しています。

グループ本社設置と新オフィス移転に向けたプロジェクト

新オフィス移転について社員が意見を交わすワークショップ

2027年3月に予定しているグループ本社設置に向けて、部門横断でのプロジェクトを推進しています。新オフィスでは新たな働き方を実践すべく、働き方の多様性・機動性・柔軟性を備えたワークプレイスを目指しています。その実現に向け、移転対象部門から選出されたメンバーによるワークショップを開催し、新しい働き方やコミュニケーションのあり方について検討・議論を重ねています。部門を越えた社員参加型の議論を通じて、多様な視点やアイデアを取り入れながら、社員同士の偶発的な交流や知見共有を促進するとともに、さらなる連携強化につながるオフィス環境の構築を進めています。

■ 社員と組織の成長

社員と組織の成長に向けては、「キャリアオーナーシップの発揮」「プロフェッショナリズムの追求」「人材ポートフォリオの拡充」を重点テーマに、グループ横断でのさらなる人材強化に取り組んでいます。2024年度には人材投資を目的とした、300億円規模の「SOMPO人材ファンド」を設立しました。このSOMPO人材ファンドを活用し、各ビジネス・各領域において積極的な人材への投資に取り組んでいます。

自律的な学び・成長に向けた支援
SOMPO人材ファンドを活用して、社員が現在や将来のキャリア形成に必要なスキルを得る機会を自ら選定し、会社に費用補助を申請する仕組みを、損保ジャパン、SOMPOひまわり生命、当社をはじめグループ各社にて導入し、社員の自律的な学びを応援する仕組みを強化しました。

また、2025年度、「AI(活用スキル)」と「英語(対話スキル)」をSOMPOグループ共通スキルと定め、役員・マネジメント層の必須要件を定義するとともに、当該領域への人材投資を強化しています

(SOMPO人材ファンド活用例)「SOMPO AIエージェント リーダーシップ研修」

2026年度は新たに、国内グループ会社のマネジメント層を対象とした「SOMPO AIエージェント リーダーシップ研修」を実施します。本研修では、2025年度に実施した「生成AIリーダーシップ研修」から内容を進化させ、1on1でのAI活用や日々のマネジメント業務における具体的なユースケースを用いた実践演習を行います。これらを通じて、組織のリーダーとしてチームのAI活用を牽引する実践力を養い、全社員が生成AIを活用して価値創造する組織」の実現を目指します。

ジョブ型人事制度と公募型異動制度
社員一人ひとりのキャリアオーナーシップの発揮に向け、それらを支える制度・仕組みを拡充しています。2025年4月からは、ジョブ型人事制度のグループ統合・進化に向け、当社と損保ジャパンのジョブ型人事制度を共通化しました。また、キャリアを自己選択する機会の一つとして、所属会社を問わず、公募ポストに対して自らの意思で応募し、希望する会社・部署への異動を可能とするグループジョブチャレンジ制度を推進し、2025年度はグループ全体で計25社、958ポストを公募しました。

高度専門人材の人材プール「SOMPO Professional Pool」
人材ポートフォリオの拡充に向け、グループ全体での専門人材の質・量をさらに高め、グループ内での最適な配置を実現するとともに、多様な事業での経験を専門人材のさらなる強化につなげるべく、グループ内で高度専門人材を共有する人材プール「SOMPO Professional Pool」を構築しました。これにより、AI・サイバーセキュリティ・法務・コンプライアンスなどの領域における高度専門人材をグループとして一括で採用し、グループ各社の重要プロジェクトやポジションへ戦略的に配置をすることで、グループ横断でのさらなる専門性の共有と伝播を目指します。

■ 働きがい

当社グループでは、SOMPOの価値観の体現、そして「働きやすさ」や「社員と組織の成長」の追求に向けた取組みすべてが社員一人ひとりのさらなる「働きがい」の向上につながるととらえています。「働きがい」の可視化に向けては、グループ全体で毎年エンゲージメントサーベイを実施し、その結果を精緻に分析・検証しています。さらには、グループ横断での株式報酬制度の導入をはじめとした社員への人材投資の拡充や積極的な処遇水準の引き上げなど多角的なアプローチを通じて、継続的な「働きがい」の向上に努めています。

エンゲージメントスコア(国内・海外)過去5か年実績

エンゲージメントスコアは5段階評価で、2021年度から2025年度に国内が3.46から3.60、海外が4.02から4.26へ上昇。

グループ社員向け株式報酬制度

2026年7月、国内グループ30社以上の社員約4.8万人を対象に、株式報酬制度を導入しました。対象者には一律で自社株式を継続給付することで、社員一人ひとりがグループの未来を創る当事者であるという「オーナーシップ」を持つとともに、グループの一体感を醸成する仕組みです。日々の挑戦の積み重ねが中長期的な企業価値を高め、その成果を全員で分かち合うことで、グループの持続的成長と社員の資産形成が連動する好循環を創り出していきます。

いきいき・わくわくした職場づくり(いきいき・わくわく指数の導入)損保ジャパン

損保ジャパンでは、社員一人ひとりが仕事に対する熱意や意欲を抱き、「働きやすさ(いきいき)」と「働きがい(わくわく)」を実感できる職場づくりの進捗を測定する指標として、「いきいき・わくわく指数」を独自に開発しました。本指数は、従来のエンゲージメントサーベイの設問から、目指す姿の実現に向け特に重要な要素を抽出・再構築したものです。各職場では、強みや課題について本指数をもとに対話を重ね、自律的な改善行動へつなげることで、「変化に機動的に対応しながら、持続的に成長し続ける組織と人づくり」に取り組んでいます。

いきいき・わくわく指数の図

価値創造の最大化に向けて

「働きやすさ」「社員と組織の成長」「働きがい」を追求し、AIと共生するSOMPOの人材戦略が中長期的に生み出す価値創造を可視化するため、2025年度より2つの生産性指標(社員一人あたりの価値創造の大きさを示す「労働生産性」と、人材投資のリターンを示す「人的資本ROI」)を導入しました。

2025年度実績は、2024年度実績と比較し、労働生産性、人的資本ROIともに向上しました。一方で、これらの指標は単年度での増減のみで評価するのではなく、中長期的な視点から人材戦略に基づく取組みを評価し、改善につなげることを企図しています。今後も一つひとつの施策の効果検証もふまえながら、人材戦略の着実な実行による、「働きやすさ」「社員と組織の成長」「働きがい」の実現により、価値創造を最大化させ、グループ一体でのパーパス実現と、持続的な企業価値の向上を目指していきます。


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