当社の戦略的リスク経営(ERM)は、資本・リスク・リターンのバランスを取りながら強固な財務健全性の維持、利益規模の拡大と着実な資本効率の向上の実現を目指すことにより、企業価値の最大化を図る経営管理フレームワークです。
当社は、戦略的リスク経営(ERM)の実効性を確保するため、グループ戦略・経営計画と合わせて、リスクテイクの指針としてリスクアペタイト原則、中期リスクテイク戦略およびリスクアペタイト指標からなる「SOMPOグループ リスクアペタイトステートメント(RAS)」を定めています。中期経営計画では、RASで明確にした中期的なリスクテイクの方向性をふまえ、既存事業、成長領域への資本配賦と株主還元のバランスを取りつつ、高資本効率分野への積極配賦、低資本効率分野からの回収を適時適切に行う資本循環経営を推進します。この取組みにより、中期経営計画の最終年度となる2026年度では、IFRSベースの修正連結ROE13~15%の資本効率、修正EPS成長率12%超の達成を目指します。
一方、守りの観点では、2つの側面からの「レジリエンスの強化」に取り組んでいます。
一つは、内外の急速な環境変化をふまえて、取るリスク・回避するリスクを絶えず見直し、「レジリエントなポートフォリオを構築」することです。もう一つは、サイバーリスク、気候変動リスクなどの新たなリスクに対して、当社グループに与える影響を分析・可視化し、リスクの未然防止を図るとともに、リスクが発生することを前提にお客さま目線で事業やサービスを継続的に提供できる「レジリエントなオペレーションを確立」することです。
不確実性が増す事業環境の中で、これら2つの「レジリエンス」の確立とともに、事業運営の大前提となるコンプライアンスの徹底により、グループの企業価値向上とパーパス実現を目指します。