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デジタル・データ・AI戦略の取組み

専用生成AIがもたらす現場変革と提供価値

2025年6月、損保ジャパンはLLM(大規模言語モデル)搭載の照会回答支援システム「おしそんLLM」を導入しました。社内規程やナレッジを学習した専用AIが、参照元を明示しながら迅速かつ正確に自動で回答案を生成します。現在は月約5万回利用され、問い合わせ対応時間を大幅に削減するなど、圧倒的な業務効率化と顧客対応の迅速化を実現しています。今後は確固たる安全性のもと、対象データや業務範囲をさらに拡大し、営業現場のサポート体制強化を通じて、お客さまへの提供価値のさらなる向上につなげていきます。

AIが回答文を自動作成することで照会回答時間を削減する仕組み

「おしそんLLM」による照会回答の自動作成。代理店・営業店のユーザーが「教えて!SOMPO」で検索すると、照会内容に応じた社内ドキュメントを取得し、生成AIが参照情報に基づく回答を作成してユーザーへ返す。

データ統合とAIで挑む代理店評価変革

FoundryとAIPに多様なデータやノウハウを集約して、代理店評価を標準化・自動化。評価作業の工数を減らし、対話や高度な判断に業務を移す。

損保ジャパンでは2025年12月、Palantir社のデータ統合基盤「Foundry」とAI基盤「AIP」を活用した「代理店業務品質評価制度システム」の運用を開始しました。散在する定性・定量データを統合・可視化することで、従来は目視で行っていた複雑な評価を自動化し、横断的かつ適正な均一基準での評価体制を確立しました。評価工数を大幅に削減し、代理店との深度ある対話・高度な判断業務へとシフトさせるオペレーション変革を実現しました。今後はデータ利活用をさらに深め、健全な代理店経営のサポートを通じて、お客さまへのさらなる安心と信頼の提供を追求します。

データ駆動型在宅介護モデルの確立と事業基盤の構築

高齢化の進展と介護人材不足が深刻化するなか、在宅介護領域におけるSOMPOグループ横断のデジタル変革に取り組んでいます。ご利用者さま、ご家族、介護事業所がデジタルでつながる接点を構築し、そこから得られる日々の活動量などのデータを活用します。これにより、状態変化の早期把握による重度化防止、ご家族の安心、現場の生産性向上を同時に実現します。さらに、データに基づいて一人ひとりに最適なサービスを提案し、収益の多角化を図ります。これらを通じて、蓄積した知見をもとにデータ駆動型の在宅介護モデルを確立し、将来的な社外展開も視野に入れた、持続可能な事業基盤の構築を推進しています。

データ駆動型在宅介護モデル。利用者・家族と介護事業者をデジタル接点でつなぎ、活動量等のデータを蓄積・統合してAIの分析や最適なサービス提案に活用する。状態変化の早期把握による重度化防止、離れて暮らす家族の安心、介護事業者の業務効率化と生産性・収益性向上を目指す。

シニアデータモデルの構築と新サービスモデルの実現

シニアデータモデル。介護ナレッジ、介護記録データ、心身状態・生活機能データを統合し、シニアの状態を可視化して変化や将来の兆候を捉える。予防的ケアサービスと、アクティブシニア層のセルフマネジメント支援へ活用する。

SOMPOグループが保有する施設およびご入居者さまの統計的情報に基づき、心身状態や生活機能の変化から将来の健康変動の可能性を可視化する「シニアデータモデル」の構築に着手しました。これまでSOMPOケアが現場で培ってきた介護ノウハウと、日々提供しているケアサービスを通じて蓄積されるご入居者さまの情報を組み合わせることで、ご本人の健康状態の継続的把握と、その変化に対する早期の気づきにつなげていきます。そして、ご入居者さま一人ひとりが、より長く自分らしく暮らせるよう、一層の適切なケアサービスの提供を実現していきます。将来的には、介護が必要となる手前のアクティブシニア層にも対象を広げ、生活課題への気づきや行動変容を促すセルフマネジメント支援へと発展させることで、健康寿命の延伸と超高齢社会における新たなサービスモデルの実現を目指します。

データ基盤の構築とデータドリブンな意思決定の推進

SOMPOグループでは、AI活用によるビジネスモデルの転換に向けた中核的な取組みとして、「AI Readyデータ基盤」の開発を進めています。本基盤は、社内に散在するデータを一元化するだけでなく、これまで技術的なハードルがあった保険約款等の非構造化データ(テキスト・画像・音声等)をAIが正確に読み解ける状態へと整備し、全社横断的なデータ活用の土台となるものです。

また、基盤開発と並行して、AIエージェントと連携させた業務の高度化も進めています。多種多様な問い合わせに対して、最新の社内情報に基づく適切な回答が即座に得られる仕組みを構築することで、業務を大幅に効率化し、社員がより付加価値の高い提案活動に注力できる環境を実現します。

さらに、保険引受や保険金サービス領域においても、データを根拠とした高精度なプライシングや、AIによる複雑な情報の解読を通じた迅速な支払判断への活用を検討しています。

日々の業務から得た情報をAIが継続的に学習して精度を高める成長ループを確立し、今後は本基盤を活用したデータドリブンな意思決定を推進することで、持続的な企業価値の向上を目指していきます。

構造化データと、テキスト・画像・音声等の非構造化データを、AIが正確に読み解ける状態へ整備する。AI Readyデータを共通基盤とし、分析・可視化環境、AIエージェント、業務アプリケーションへ連携する。

デジタル・AI人材の育成と専門人材の拡充

将来の事業環境の変化を成長の機会とし、持続的に発展していくため、当社グループは、「AI(活用スキル)」と「英語(対話スキル)」を全社員共通で高めるべき重要なスキル(SOMPOグループ共通スキル)と定め、これらの領域への人的投資を強化しています。

このうち、デジタル・AI人材については、「専門人材」「企画人材」「活用人材」と区分したうえでそれぞれの育成体系を構築しています。

この体系のもと、全社員必須の「AIリテラシー研修」、管理職以上必須の「SOMPO AIエージェントリーダーシップ研修」や、主に「企画人材」に向けた「データドリブン企画研修」などを重層的に展開しています。単なる座学にとどまることなく、実務をテーマとした現場の課題解決プロジェクトなど、具体的な実務還元や新たな案件創出へと確実につなげています。

変革を加速させる専門人材については、キャリア採用を強力に推進することで拡充を図っています。グループの人材強化を目的とした「SOMPO人材ファンド」を活用した各種ブランディング施策により市場での認知度を高め、多様な専門性を持つ即戦力人材の入社を実現しています。

今後も強固な人材基盤の構築を通じてデジタル・データ・AI活用を企業文化へと昇華させ、グループ全体のイノベーションを力強く牽引していきます。

デジタル・AI分野で働く人材の写真


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