新戦略では、2050年のネットゼロ実現に向け、SOMPOグループの社員約7万人が一丸となり、お客さま、ビジネスパートナー、地域社会をはじめとするすべてのステークホルダーとともに、未来に向けたポジティブな変革を創出するソリューションを実装していきます。代表的な取組みの一部をご紹介します。
サステナブルなバリューチェーン構築への貢献
気候変動による自然災害の激甚化は、グローバルなバリューチェーンのあらゆる結節点に深刻な物理的リスクをもたらす喫緊の課題です。あらゆる産業のリスクを引き受けてきた損害保険グループとして、私たちには、社会全体のレジリエンスを高め、企業の持続的な成長を支援する使命があります。
物理的リスクへの理解を促進
WBCSD(World Business Council for Sustainable Development/持続可能な開発のための世界経済人会議)が発表した、バリューチェーンにおける物理的リスクに関するCEO向けハンドブックの日本語版をIGES(Institute for Global Environmental Strategies/公益財団法人 地球環境戦略研究機関)などと共同作成し、経営層に対して当該リスクへの対応がなぜ必要か、どのように対策を実行するべきかの普及啓発に努めています。
詳細情報:WBCSD物理的リスクレポート日本語版を共同作成
リスクの可視化で企業のレジリエンスを強化
『SORAレジリエンス』で、サプライチェーン上の災害リスクのリアルタイムな可視化を支援しています。
また、金融機関と連携した『SOMPO SUSTAINA』では、金融機関の取引先企業の物理的リスクの可視化を支援しています。
詳細情報:『SORAレジリエンス』、『SOMPO SUSTAINA』
脱炭素経営を支え、GX(グリーン・トランスフォーメーション)を推進
脱炭素化に資する保険商品の提供や取引先へのエンゲージメントを通じ、社会全体のグリーン移行を後押ししています。グローバルな事業を展開するSOMPOインターナショナルにおいては、世界最大規模となる英国の「ドガーバンク洋上風力発電所」に対し、保険を中心としたソリューションを提供し、新興技術や大規模インフラに伴う複雑なリスク管理を支え、脱炭素社会への移行を支援しています。
また、国内の中堅・中小企業の脱炭素経営に関しては、多様なステークホルダーと連携し、AIを活用した電気代と排出量の削減を支援するサービス『デンキチェック』を展開しています。
詳細情報:電気AI診断『デンキチェック』
当社グループはこれらの取組みを通じ、取引先企業の価値向上とサステナブルなバリューチェーンの構築に貢献します。
防災・減災を通じた地域レジリエンス向上への貢献
自然災害の頻発化は地域社会の安全なくらしを揺るがしており、また、同時に自然資本の喪失も深刻な環境課題となっています。当社グループは1888年に日本初の火災保険会社として創業し、保険会社でありながら私設消防団を結成していた歴史があり、創業以来受け継がれてきたこの「火消しの精神」を「HIKESHI
DNA」として再定義しました。単に事故後に保険金を支払うだけでなく、災害の発生前・中・後のあらゆる局面でお客さまと地域を守り抜くことが、損害保険を主業とする当社グループの強みと価値です。
「HIKESHI DNA」で地域のレジリエンスを高める
この理念を体現する取組みとして、「HIKESHI DNA 2030
Project」を始動しました。現代のHIKESHIとして、防災を日本の新しい文化へと発展させることを目指し、産官学民との共創を通じて地域レジリエンスの向上に取り組んでいます。
詳細情報:「HIKESHI DNA 2030 Project」始動
広域的な視点で自然資本を守り、防災・減災につなげる

損保ジャパンは、個々の自然を「点」として守るだけでなく、生態系のつながりや、そこに住む人々の経済・社会活動を一体的にとらえ、さまざまなステークホルダーが連携して課題解決を図る「ランドスケープアプローチ」を重視しながら、自然と経済の両輪を回すアプローチにも注力しています。
さらに、全国で市民参加型の生物多様性保全活動を支援する「SAVE
JAPANプロジェクト」では、2030年までに陸と海の30%以上を保全する「30by30」目標の達成に向け、保護地域以外で生物多様性に資する地域(OECM)の登録を推進する「OECM100か所プロジェクト」*1を展開しています。
この取組みを通じて、「30by30」に貢献するとともに、その土地が持つ生態系を活用した防災・減災(Eco-DRR)の普及促進を行うことで、災害に強い地域づくり(広域レジリエンス)にも貢献しています。
詳細情報:SAVE JAPANプロジェクト2025–2026
ネイチャーポジティブ社会の実現を支える
また、一般財団法人ネイチャープレナー・ジャパンとの協業では、自然資本の再生や自然を活用した社会課題解決(NbS)に挑む起業家を後押しする「ネイチャーポジティブ・エコシステム」の構築を進めており、SOMPO環境財団が25年以上継続してきた環境人材育成プログラム「CSOラーニング制度」との連携を通じて、次世代の環境人材の育成にも取り組んでいます。
詳細情報:ネイチャーポジティブ・エコシステムの構築
循環経済モデル構築への挑戦
プラネタリーバウンダリー(地球環境の限界)への注目が高まるなか、大量生産・大量廃棄型社会からの脱却と、資源を循環させるサーキュラーエコノミー(循環経済)への移行が急務です。損害保険事業は自動車の事故対応などで廃車、廃棄や部品交換を伴うため、間接的に環境負荷を生じさせる側面があります。
そこで損保ジャパンは、損害車両の循環利用(リユース・リサイクル・リビルド)や、事故対応のプロセスを見直し、保険の仕組みを活用することで社会の循環経済モデル構築に挑戦しています。
修理・再利用を通じて資源循環を促進
雹(ひょう)災害発生時には、自動車のへこみなどにより、損害保険会社として保険金お支払い対応が発生します。従来の板金塗装や大規模な部品交換による大量の廃棄や環境負荷を防ぐため、世界的リーダーであるドイツのDRS Groupと戦略的パートナーシップを締結しました。部品交換を伴わない環境に優しいペイントレス・デント・リペア(PDR)技術とAIスキャナーを組み合わせた迅速な修理プラットフォームを共創するとともに、『雹災害予測・発生アラート』の共同開発により被害の未然防止も目指しています。
詳細情報:DRS Groupとの戦略的パートナーシップ
保険の仕組みで資源循環を支える
また、年間約464万トン*2に上る国内の食品ロス問題に対しても、保険の力を活用しています。廃棄されるはずの食品を生活困窮者などへ提供するフードバンクが、賠償リスクを懸念せずに活動を拡大できるよう、食品取扱量に応じて簡易に加入できる専用の『フードバンク活動保険』を開発しました。これにより、食品の循環利用を力強く後押ししています。
詳細情報:食品ロスの削減に向けたフードバンク向け専用保険の提供開始
当社グループはこれらの取組みを通じ、資源循環を促進するとともに、保険の新たな価値を創出し、循環経済モデルの構築に貢献します。
- 本取組みは、国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)、国連環境計画(UNEP)、アジア開発銀行(ADB)が共同で発行した“Asia-Pacific Synergies Report”の事例集にも紹介されるなど、国際的にも評価されています。
- 令和5年度の推計値(環境省)