価値創造の歴史

当社グループは1888年、「火災から人々を守りたい」という想いから日本初の火災保険会社として創業しました。技術革新がもたらす環境変化や、人口減少や少子高齢化、気候変動、テクノロジーの進化など私たちを取り巻く社会が変わっていくなか、「人のために」「社会のために」という考えを継承し、実践しながら課題の解決に取り組んできました。当社グループはこれからの時代においても、「安心・安全・健康のテーマパーク」の実現を目指し、新たな価値の創造に向けてチャレンジしていきます。

歴史を受け継いで

当社グループの中核である損保ジャパンの前身の東京火災は、当時、木造家屋が多く深刻な社会課題であった火災からお客さまを24時間365日守るため、「東京火災消防組」を結成し、「保険会社の消防」として頼りにされてきました。「お客さまを守る」という保険会社としての使命感と心意気は、130年余りにおよぶ歴史のなかで脈々と受け継がれ、現在の経営理念につながっています。

事業環境の変化に対応すべく、経営統合

東京火災創業から約100年間の保険業界は、護送船団と呼ばれた横並びの規制業種でした。平成に入り1996年の保険業法改正( 日本版金融ビックバン)を機に、自由化が一気に加速しました。それまでは、どの保険会社で加入しても同じ商品・同じ保険料でしたが、競争が激化し、業界再編が巻き起こりました。お客さまに寄り添いながら進化してきた当社グループの前身となる損保ジャパンと日本興亜損保は、歴史のなかで培ってきた強みを一つにし、2010年4月に持株会社NKSJホールディングス(現SOMPO ホールディングス)を設立しました。

持続的に成長するグループへ

さまざまなイノベーションや経済危機が起き、社会の変化が加速するなか、社会課題の解決を通じて持続的に成長するグループへのトランスフォーメーションを進めています。

国内損害保険事業では、人口減少や高齢化などにより国内の自動車保有台数が減少するなか、自動運転社会の発展やモビリティ領域の発展を目指したり、個人間カーシェア事業・マイカーリース事業に参入したりするなど、社会の変化に応じた事業展開を進めています。

海外保険事業は、2017年に過去最大規模のM&AとなるEndurance(現SOMPOインターナショナル)の買収を行い、グローバルベースでの成長基盤を構築しました。

国内生命保険事業においては、2011年に損保ジャパンひまわり生命と日本興亜生命が合併し、「NKSJひまわり生命(現SOMPOひまわり生命)」が発足。経営基盤をさらに強固なものとして成長を加速し、Insurhealth®(インシュアヘルス)と健康経営* の両輪で健康応援企業への変革を進めています。

介護事業には、2015年に当時介護業界大手のワタミの介護、2016年にメッセージの買収により本格参入しました。そして2018年には、グループ内介護事業会社4社をSOMPOケアとして統合。お住まいの地域で、ご利用者さまに合わせた、フルラインナップの介護サービスを提供しています。

デジタル戦略においては、2016年に東京、シリコンバレー、2017年にテルアビブに「SOMPO Digital Lab」を設置、今後ビッグデータの活用が注目されるなか、2019年にPalantir Technologies Inc.と共同でPalantir Technologies Japan 株式会社を設立し幅広い業種の企業や社会にデータソリューションの提供を開始しました。

またマネジメント体制として、2016年に「事業オーナー制」、2017年に「グループ・チーフオフィサー(CxO)制」を導入。2019年にはさらなるガバナンス強化を図るために監査役会設置会社から指名委員会等設置会社に移行し、グループ経営体制の強化に向けて着実に取組みを進めてきました。

* NPO法人健康経営研究会の登録商標

「安心・安全・健康のテーマパークの実現に向けて」

当社グループは、外部環境の目まぐるしい変化を見据え、「安心・安全・健康」を軸に、異なる歴史と文化を持つ複数の企業が、統合と合併を繰り返しながら成長してきました。今後も、新型コロナウイルス感染症による環境変化など予測しがたい面もありますが、VUCA*と呼ばれる時代においても、安定的な利益創出と強固な財務基盤をベースに各事業のトランスフォーメーションや事業間連携により「安心・安全・健康のテーマパーク」の実現を目指していきます。

* Volatility(不安定性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとったもの。

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