人事戦略

グループCHRO
常務執行役員 笠井 聡

SOMPOホールディングスグループに集まる国籍・性別・経験・年齢の異なる約8万人の多様な人材の知恵や経験をグループの成長に活かすグループ人事施策を展開しています。先の見えないVUCAの時代では、人材の多様性こそが企業の未来を切り拓く原動力となります。「Diversity for Growth」をスローガンに多様な人材が活躍できる企業グループを目指します。

グループ人事戦略

現在のVUCAと言われる不確実な時代には、過去の慣習にとらわれない新たな発想を生み出し、直面する課題に対してスピード感を持って判断していくことが求められます。
そうした経営環境において、SOMPOホールディングスグループに集まる約8万人の国籍・性別・経験・年齢の異なる多様な人材の知恵や経験を経営に活かしていくことは、グループにとって最重要の人事戦略であると考えています。
2015年から本格的にスタートしたグループ人事戦略は、国・事業ごとに運営していた人事に横串をさし、グループベースで優秀な人材が国籍・性別・経験・年齢にかかわらずさまざまなフィールドで活躍できる企業グループになることを目指しています。
多様な人材が活躍できる土壌を整えるために、さまざまな人事情報や人事制度をグループ共通の基盤で運営できるよう人事プラットフォームを構築してきました。グループ全体の重要ポスト(キーポスト)の見える化、評価軸の共通化、新人事システムによる人材情報の見える化などです。このプラットフォームを活かし、グループ横断で活躍できる優秀な人材を発掘し、国や事業をまたいで適時・適所の配置を行い、教育の機会を与えるなど、活躍のフィールドを広げさらなる成長を促し、その強みを発揮することができる企業グループを実現します。

多様性

多様な人材(国籍・性別・経験・年齢)が強みを発揮し活躍しているグループになるため、経営陣の多様化、グループ間人材交流、女性活躍などを積極的に推進しています。
当社では、3名の女性の社外取締役・監査役を招へいするとともに、執行部には外部から法律の専門家であり保険事業のM&A経験が豊富な外国籍の執行役員やIT・デジタル分野に高い専門性を持つ執行役員を起用するなど経営陣の多様化を進めています。2017年度には、新たにグループ入りしたSOMPOインターナショナルのJohn Charman CEOのリーダーシップのもとにグループのすべての海外事業を統合することを決定しました。国籍にかかわらず事業にとってベストの人材が重要な職責を担うグループであることを示しています。
国内グループ会社間での会社をまたいだ人事異動のみならず、海外グループ会社との人材交流も活発化させています。これまでは日本から海外グループ会社へ日本人を派遣するだけの一方通行でしたが、海外グループ会社雇用の職員を日本の各部署に受け入れる「Exchange Program」を2014年度からスタートさせています。2017年度末までに累計で45名が日本の各部署で仕事を行い新たな経験を積むと同時に、日本本社のグローバル化に貢献しています。
また、当社はグループの女性管理職比率目標(2020年度末30%)達成を目指して、「女性経営塾」などの女性管理職育成プログラムを構築し、積極的に女性管理職登用に取り組んでいます。当社のこうした取組みは、「内閣総理大臣賞(女性が輝く先進企業表彰)」受賞や「なでしこ銘柄」選定など、各方面から高い評価をいただいています。2018年3月には、企業内保育所「SOMPO KIDS PARK」を開設するなど、ジェンダーダイバーシティにさらに力を入れています。

グローバルリーダーの育成

将来の当社グループの経営をグローバルベースで牽引できる人材を育成するため、各層向けに選抜型研修を実施しています。
若手層向け研修として、短期海外派遣研修やMBA(国内・海外)派遣、シンガポール国立大学ビジネススクールと提携した企業内大学「SOMPO Global University(以下、SOMPO GU)」があります。2012年10月に設立したSOMPO GUは、「経営知識の習得」と「多様な人材との協働の経験」を目的としており、座学の講習だけでなくALP(Action Learning Project)を通じて各国のCEOから与えられた課題に解決案を提案する実践を重視したプログラムとしています。2018年度までに、15か国から合計140名が参加し、国籍を問わず、基礎的な経営知識を習得すると同時に多様な人材との論議を通じて幅広い視野を培ったグローバル人材をグループベースで育成しています。
また中堅層向けには、2017年度にGLP(Global Leadership Program)を新設しました。グループCEOのセッションを設けるなど将来の経営者としての視座を高めることを目的とし、リベラルアーツとケーススタディを中心としたプログラムは、全編英語で実施しています。また、上位層向けのプログラムとしてGEP(Global Executive Program)を今年度中に新設予定です。
今後も育成した人材の適時・適所・適材の配置を行い、グループ全体の競争力強化につなげていきます。

2018年開催のSOMPO Global University 10か国から合計21名が参加

  • linkedin
  • facebook
  • twitter
  • line