グループCSOメッセージ

トランスフォーメーションを加速し、持続的な企業価値拡大を推進していきます。

グループCSO
執行役常務
奥村 幹夫

グループを取り巻く環境の変化

ここ数年の外部環境の変化を振り返ると、国内外での自然災害の多発や激甚化、世界経済の成長スピード鈍化、継続的な金融緩和による市場での資金滞留の長期化に加えて、デジタライゼーションの加速など、世界は私たちの想定を上回るスピードと規模で変化してきました。そして、保険のあり方そのものを変えかねない自動運転やゲノム解析などの劇的な技術革新が新たな日常や生活をもたらしつつあります。
当社グループは、安心・安全・健康に資する最高品質のソリューションを提供し、人に社会に貢献していくことを、グループの経営理念として掲げています。こうした環境変化のなかでも、お客さまに選ばれ続ける企業グループとなるべく、変わりゆくお客さまのニーズを的確にとらえ、常にお客さま目線でグループを進化させ、目指す姿である「安心・安全・健康のテーマパーク」へのトランスフォーメーションを実現していかなければなりません。

トランスフォーメーションの加速

現中期経営計画の最終年度である2020年度までの2年間で、グループのトランスフォーメーションを加速していきます。その中心となるのが、事業領域や収益源の多様化による「事業 ポートフォリオの変革」とミッション・ドリブン(使命ありき)、リザルト・オリエンテッド(実現志向)な「企業文化の変革」です。この2つの質的進化を遂げることで、今後の飛躍的な成長への足場を固めます。
「事業 ポートフォリオの変革」の実現に向けて、各事業の優位性強化を前提に、真に統合されたグローバルプラットフォームを基盤とした海外保険収益の安定的な成長を実現するとともに、国内事業においては保険を超えた事業領域の拡大を目指したさまざまな取組みを行っていきます。そして、これらを支え、加速するのがGlobal ExCoです。ここで生まれる多様性のある意見や経営戦略などを元にグループの成長を加速していきます。その具体的な事例が、今年6月にGlobal ExCo傘下に設置した「グローバル・トランザクション専門委員会」です。この委員会が、グループ横断で、保険分野に限らず、さまざまな事業領域に対する国内外のM&A、出資、提携などの活動(トランザクション)のイニシアティブを発揮し、国内外のM&Aなどを推進していきます。
また、「安心・安全・健康のテーマパーク」は、各事業のサービスの足し算に留まることなく、グループ全体としてリアルデータの活用を結節点とし、事業間が連携して付加価値を提供する構想です。その鍵はデジタル戦略とリアルデータです。最先端のデジタル技術を駆使しつつ、リアルデータから読み解けるお客さまのニーズを正しくかつリアルタイムに理解し、事業間で連携した新しい価値・ソリューションの提供に取り組んでいきます。
このように、事業収益の安定成長、保険を超えた事業領域の拡大、そしてリアルデータとデジタルを活用した付加価値創造を有機的に実践していくことで「事業ポートフォリオの変革」を進めていきます。
そして、グループの役職員一人ひとりが、各事業の成長や新たな事業、付加価値の創造を自らのミッション(使命)として責任をもって引き受け、その実現に向けて真摯に取り組み、失敗を恐れることなくチャレンジし、成功体験を積み重ね、最後には大きな成長を達成する、これにより「企業文化の変革」が実現していきます。そして企業文化が変われば、事業ポートフォリオの変革もさらに加速します。そのためには、従来の延長線上にはない新しい発想でチャレンジし、そして多様性と成果を追求するアウトプット主義へと転換することが必要であり、それらを強く意識する契機としてのテレワーク推進などを通じ、働き方改革を実現することが重要になります。
こうした質的進化の実現を通じて、社会やお客さまの課題を解決し、信頼され、そしてさらに多くのお客さまとつながることで、新しくかつ高い付加価値をお客さまに提供し、企業価値を高めていく、このような持続的な成長サイクルを確立させ、実践していきます。
そして、「安心・安全・健康のテーマパーク」に向けたトランスフォーメーションを果たし、2020年代早期の「修正連結利益3,000億円以上および修正連結 ROE10%以上」の達成を目指していきます。

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