持続可能な食糧供給に向けた商品や環境コンサルティングサービスの提供

持続可能な食糧供給に向けた取組み

【業界初】食品ロス削減に寄与する費用保険の販売開始

損保ジャパンは、日本初のフードバンクであるセカンドハーベスト・ジャパンと連携し、まだ食べられるにもかかわらず、様々な理由で市場価値を失った食品をフードバンクに寄贈することにより、食品ロスの削減に寄与する新たな仕組みを構築し、寄贈にかかる費用を補償する保険の販売を開始しました。

食品輸送中の事故により、食品そのものは全く被害を被っていないにもかかわらず様々な理由で市場価値がないと判断された食品が多く存在しています。一方で、食品ロス削減は、SDGsの持続可能な開発目標の1つとして、食品業界が抱える大きな課題となっています。

この状況を踏まえ、当社は食品輸送中の事故により市場価値がなくなったと判断された食品をセカンドハーベスト・ジャパンへ寄贈し、寄贈にかかる費用を保険金で補償する商品を開発し、食品事業者を対象に2019年11月から販売しています。なお、セカンドハーベスト・ジャパンに寄贈した食品は、生活困窮家庭等に提供することで、生活支援に役立てています。

<本商品の仕組み>

農作物卸・中間事業者向け「安定調達・安定出荷」支援サービス・保険の共同開発

SOMPOホールディングスと損保ジャパン、SOMPOリスクマネジメント、日本ユニシスは、フードチェーン上で農作物を仲介する卸・中間事業者向けの「安定調達・安定出荷」支援サービスおよび保険の開発に連携して取り組んでいます。

本サービスの提供にあたっては、各社がこれまで蓄積してきた気象リスクに対する保険の引受けやリスクマネジメントサービス、フードチェーン分野におけるデータシステム連携、行政や民間企業が保有する各種データを活用したAIによる需要予測などの知見を融合して開発していきます。

本サービスでは、中間事業者に対し、収穫や需要の予測情報を提供し、中間事業者による産地の収穫時期と実需のタイムリーなマッチングや、最適化のための生産サイドと実需サイド双方への働きかけを支援します。
また、損保ジャパンは、異常気象などの不測の事態により、中間事業者が産地(ほ場)から農作物を調達できなくなった場合の代替調達にかかる費用を補償する保険を提供し、中間事業者の経営の安定化を支援します。

本サービスの提供により、フードチェーン全体の安定化・最適化と、日本の農業・食品産業の発展に寄与することを目指します。

世界初の接木技術を持つアグリテックベンチャーと連携
~先端科学技術を活用した食・農分野の課題解決に貢献~

損保ジャパンは、世界で初めて異なる科の植物間での接木(以下、「異科接木」)の技術を開発・実現したアグリテックベンチャー企業、グランドグリーン株式会社(代表取締役:丹羽優喜、以下「グランドグリーン」)と連携し、SDGsの目標に掲げられている食料危機問題をはじめとした食・農分野における世界的な社会課題解決に資する技術・サービスの創出に共同で取り組んでいくことに合意しました。
また。当社は、2020年2月7日付で、グランドグリーンに出資しました。

農業は、日本では担い手の高齢化や後継者不足による就農者数の減少、世界では砂漠化の進行による農地の減少など多くの社会課題を抱えています。さらには、世界の人口増加に伴い、食料危機が深刻化する中、持続可能な農業の実現に向け、生産性向上の技術が求められています。

グランドグリーンは2017年に設立された名古屋大学発のベンチャー企業で、世界初の異科接木技術*を保持しています。当該技術を活用することで、10年以上要すると言われる新品種創出を、数年で実現し、砂漠化など栄養素に乏しい土地での農作物生産を可能とすることから、食料危機問題といった食・農分野の課題解決につながると期待されています。

損保ジャパンとグランドグリーンは、食・農分野の社会課題解決に向け、農業の主軸である種苗事業から農業の生産性向上を達成し、持続可能な農業の実現につながる先端科学技術の研究・開発・社会実装に共同で取り組むことを目的として連携にいたりました。

  • 接木とは、2つ以上の作物の茎を切断し、切断面で接着して1つの作物として育てる技術で、遺伝子組み換え等を行うことなく、収量アップ、病害虫対策等が可能となります。接木技術は一般的に使用されており、現在、トマト生産では約6割、きゅうり生産では約9割で接木苗が使用されております。しかし、従来の接木技術は、同科品種同士でしか適用できないとされていましたが、グランドグリーンは世界で初めて異科の品種同士の接木に成功しました。この技術を活用し、栄養素が乏しく作物が育ちにくい土壌でも育つ品種の根とトマトなどを接木することで、厳しい環境下でも作物を生産することが可能となります。

<イメージ>

今後は当社グループが有する顧客基盤を活用し、農業事業者のニーズを踏まえ、気候変動に強いもしくは耐病性のある新品種などの創出、それに付随する商品・サービスの研究・開発を通して、農業分野の生産性向上を支援し、食・農分野における社会課題解決の実現に貢献してまいります。

総合的な「環境コンサルティングサービス」の提供

SOMPOリスクマネジメントでは、企業の環境に関するリスクを低減させ、企業価値とサステナビリティ(持続可能性)の向上を図りつつ、お客さまのニーズに応じて、コンサルティングサービスをカスタマイズして提供しています。
環境リスク管理の基礎となる、環境法令情報の提供、個別法の対応支援、環境の取組みを会社全体で推進するためのマネジメントシステムの構築・運用支援をはじめ、戦略・施策策定支援、情報公開支援など、多岐に渡るコンサルティングサービスを提供しています。

中国において「環境対策コンサルティングサービス」の無償提供開始

当社グループの「日本財産保険(中国)有限公司」(以下「SOMPO中国)は、日本の大手環境調査会社である「株式会社エンバイオ・ホールディングス」のグループ会社である「恩拜欧(南京)環保科技有限公司」(以下「エンバイオ中国」)と提携し、企業向け環境対策コンサルティングサービスの無償提供を2018年9月から開始しました。

中国では2015年の改正環境保護法の施行を契機に、環境保護意識が高まり、環境関連の規制が急速に強化されています。日系企業でもこの変化に対応しきれず、制裁金や操業停止命令を受ける事例が相次ぐなど、多くの企業が対応方針の策定に苦慮しています。SOMPO中国ではそういった企業を支援するため、環境対策事業において豊富な経験を持つエンバイオ中国と提携し、中国環境法制上の必要な対策をご提案する「環境対策コンサルティングサービス」の無償提供を開始することとしました。

2021年4月、現在提携を行っております「エンバイオ中国」と共に、環境分野で高い技術力を持つ日本の環境対策機器メーカー「株式会社流機エンジニアリング」とも提携を行いました。

同時に上記環境対策のコンサルティングだけでなく、企業におけるSDGsに関する環境コンサンルティングも、顧客に対して無料で提供を開始しました。

  • linkedin
  • facebook
  • twitter
  • line