ソーシャルボンドの発行
SOMPOホールディングスは2023年4月27日にソーシャルボンドを発行しました。発行条件の決定に伴い、株式会社日本格付研究所より「JCRソーシャルボンド評価」の最上位評価である「Social 1」の本評価を取得しました。
本発行の背景および目的
日本においては、介護を必要とする高齢者の増加に伴い、介護を担う人材との需給ギャップが拡大すると見込まれており、「介護保険の財源不足」「介護現場における労働力不足」など深刻な社会課題の解決が求められています。
SOMPOホールディングスは、「安心・安全・健康のテーマパーク」のブランドスローガンのもと、「世界に誇れる豊かな長寿国日本」の実現に貢献するため、2015年に介護業界に本格参入し、在宅介護から施設介護まで展開するフルラインオペレーターとして最高品質の介護サービスの提供に取り組んできました。現在では、介護・シニア事業の新たなステージとして、「安心・安全・健康のリアルデータプラットフォーム(以下「介護RDP」)」の構築に取り組んでいます。
SOMPOホールディングスは、エヌ・デーソフトウェア株式会社(以下「エヌ・デーソフトウェア」)の全株式を取得し、完全子会社化しています*1。今般、この取得資金の一部として活用するためソーシャルボンドを発行することとしました。エヌ・デーソフトウェアとの連携により、介護RDP(サービス名称“egaku”)の一層の発展、介護業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するとともに、「介護人材の需給ギャップの解消」、「要介護者・家族のQOL(Quality of Life)の維持・向上」という社会的課題の解決への貢献を推進します。
- エヌ・デーソフトウェア株式会社の完全子会社化および代表者変更に関するお知らせ
https://www.sompo-hd.com/-/media/hd/files/news/2023/20230228_1.pdf?la=ja-JP
本発行の概要
1. 発行体 |
SOMPOホールディングス株式会社 |
2. 社債の名称 |
第1回無担保社債(社債間限定同順位特約付)(ソーシャルボンド) |
3. 社債総額 |
700億円 |
4. 各社債の金額 |
金1億円 |
5. 払込金額 |
各社債の金額100円につき金100円 |
6. 償還価額 |
各社債の金額100円につき金100円 |
7. 償還期限 |
2028年4月27日(5年債) |
8. 利率 |
年0.479% |
9. 募集期間 |
2023年4月21日 |
10.払込期日 |
2023年4月27日 |
11.利払日 |
毎年4月27日および10月27日 |
12.資金使途 |
エヌ・デーソフトウェアの株式取得のために調達した短期借入金(ブリッジローン)の返済資金 |
13.第三者評価*2 |
株式会社日本格付研究所から第三者評価を取得しています。 |
14.共同主幹事会社 |
みずほ証券株式会社 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社 大和証券株式会社 野村證券株式会社 SMBC日興証券株式会社 BofA証券株式会社 |
15.ストラクチャリング・エージェント |
みずほ証券株式会社 |
16.財務代理人 |
株式会社みずほ銀行 |
17.取得格付 |
AA+(株式会社日本格付研究所) |
18.振替機関 |
株式会社証券保管振替機構 |
*2 フレームワークに対する適合性評価の詳細については、株式会社日本格付研究所のホームページをご参照ください。
https://www.jcr.co.jp/
調達資金の使途
ソーシャルボンドにより調達した資金は、以下の適格クライテリアを満たす投資の際に実行された短期のブリッジローンの返済に全額充当する予定です。
[適格クライテリア]
エヌ・デーソフトウェア株式会社*3の株式取得資金
*3 介護施設向けの介護業務支援システム、介護記録システム等の開発・販売を中心に事業展開しています。当社は、介護・シニア事業において「安心・安全・健康のリアルデータプラットフォーム(以下「介護RDP」といいます。)を構築し、広く日本の介護利用者とご家族へのサービス品質向上、介護現場の効率化及び介護職員の満足度向上を目指しています。エヌ・デーソフトウェアを当社の子会社とすることで、介護RDPの一層の発展、介護業界のDXを推進します。
[社会的な課題]
高齢社会への対応
[対象となる人々]
高齢の人々やそのご家族、介護に従事している人々
[ソーシャルボンド原則の事業区分]
必要不可欠なサービスへのアクセス(高齢者福祉・介護、介護支援)、社会経済的向上とエンパワーメント
レポーティング
資金充当状況
- 当社がエヌ・デーソフトウェアの株式取得のために調達した短期借入金の返済資金
充当時期:2023年8月、充当金額:700億円(全額充当済)
インパクトレポーティング
・アウトプット指標
2023年2月にエヌ・デーソフトウェアを完全子会社化し、介護RDPの一層の発展、介護業界のDXを推進しています。
・アウトカム指標
導入事業所数 |
2023年3月末 |
2024年3月末 |
介護業務支援システム |
50,731件 |
48,795件 |
介護記録システム*4(介護系*5) |
12,605件 |
12,523件 |
介護記録システム*4(記録系*6) |
6,280件 |
6,597件 |
*4 介護記録システム導入数、データベース単位
*5 利用者の基本データの管理をするシステム
*6 記録業務をICT化したシステム
・インパクト
介護業界のDX推進および介護RDPを通じた新たな製品とサービスの提供による広く日本の介護利用者とご家族へのサービス品質向上、介護現場の効率化および介護職員の満足度向上を通じた介護業界の持続可能性向上を目指していきます。