2022年度(2023年3月期)決算レビュー

経営成績の概況

当連結会計年度の世界経済は、新型コロナウイルス感染症による影響が緩和され、緩やかな持ち直しが続きましたが、インフレ率の高止まりや金融引き締めが消費全般や設備投資に与える影響、ウクライナ情勢等の不透明感など、下振れリスクの高まりも見られました。わが国経済も、経済社会活動の正常化が進み、ウィズコロナの下で、個人消費や設備投資は持ち直し、企業収益も総じてみれば改善しましたが、物価上昇、供給面での制約、金融資本市場の変動等下振れリスクには依然として注意が必要な状況にあります。

このような経営環境のもと、当連結会計年度における当社グループの業績は次のとおりとなりました。
経常収益は、保険引受収益が4兆907億円、資産運用収益が3,257億円、その他経常収益が1,907億円となった結果、前連結会計年度に比べて4,396億円増加して4兆6,071億円となりました。一方、経常費用は、保険引受費用が3兆5,979億円、資産運用費用が1,137億円、営業費及び一般管理費が5,984億円、その他経常費用が1,743億円となった結果、前連結会計年度に比べて6,326億円増加して4兆4,846億円となりました。
以上の結果、経常収益から経常費用を差し引いた当連結会計年度の経常損益は、前連結会計年度に比べて1,929億円減少して、1,225億円の経常利益となりました。経常利益に特別利益、特別損失、法人税等合計などを加減した親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べて1,336億円減少して911億円の純利益となりました。

当社グループのセグメントごとの業績は次のとおりであります。

(1)国内損害保険事業
正味収入保険料は、前連結会計年度に比べて734億円増加し、2兆2,905億円となりました。親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べて832億円減少し、550億円の純利益となりました。

(2)海外保険事業
正味収入保険料は、前連結会計年度に比べて3,815 億円増加し、1兆3,801億円となりました。親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べて58億円増加し、480億円の純利益となりました。

(3)国内生命保険事業
生命保険料は前連結会計年度に比べて76億円減少し、3,108億円となりました。親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べて149億円減少し、10億円の純利益となりました。

(4)介護・シニア事業
経常収益は前連結会計年度に比べて150億円増加し、1,516億円となりました。親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べて5億円減少し、7億円の純利益となりました。

財政状態の概況

当連結会計年度の連結総資産は、前連結会計年度に比べて6,723億円増加し、14兆4,602億円となりました。また、連結純資産は、前連結会計年度に比べて1,718億円減少し、1兆8,689億円となりました。
当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて1,511億円減少し、4,488億円となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて239億円増加し、△3,246億円となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて777億円増加し、△923億円となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度に比べて637億円増加し、1兆2,710億円となりました。

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