私たちの原点とサステナビリティへの歩み
「人々を罹災からお守りしたい」。明治の時代に生まれたこの揺るぎない想いが、私たちSOMPOグループの始まりです。その源流は、明治21年(1888年)に誕生した日本初の火災保険会社「東京火災」にさかのぼります。契約者を守り抜くという強い使命感と心意気は、SOMPOグループの根幹を成す精神として、脈々と受け継がれています。創業から130年以上の時を経た今も、この精神は私たちの活動の根幹を成し、社会への貢献という揺るぎない使命感として息づいています。
1992年、ブラジルのリオデジャネイロで開催された国連地球サミット。当時の社長が経団連ミッション団長として参加し「21世紀は環境の世紀である」と、企業による環境への取組みの重要性を痛感して帰国しました。この強いリーダーシップのもと、同年10月には地球環境室を設置し、SOMPOにおけるサステナビリティへの取組みが本格的に始動しました。1990年代初頭という早い段階で、保険会社として社会的責任を果たすべく、環境問題の解決に率先して取り組んだ先見性には深い感銘を受けます。そしてこの先駆的な精神は、私たちが継承し、さらに発展させていくべき重要な指針となっています。
大切にしてきたステークホルダーとの協働
サステナビリティへの取組みにおいて、私たちがもっとも大切にしていること、それはステークホルダーとの協働です。現代社会が抱える課題は複雑化し、企業単独での解決は困難を極めています。しかし、多様なセクターとの連携を通じて、より大きなインパクトを生み出すことが可能になります。その象徴的な取組みのひとつが、1993年に開始した「市民のための環境公開講座」です。環境NPOとの協働でスタートし、30年以上にわたり継続することで、環境問題への「認識」を深め、「行動」を促す市民の育成に貢献してきました。受講者数は累計53,000人を超え、社会への確かなインパクトを生み出しています。
また、2024年から、気候変動の緩和の取組みとして、国内外の企業と協力し、企業の施設などから漏洩した温暖化(メタン)ガスを衛星画像から解析する技術の実証に着手しています。気候変動枠組条約COP29といった国際会議で、この取組みについて発表したり、他の関係者との情報交換・サービス開発を進めたりしており、保険業界が持つリスクマネジメントの知識・ノウハウが、社会にポジティブなインパクトを生み出すことへの期待が高まっていることを実感しています。
このほかにも、国内外の金融機関や企業との連携による保険・サービスの開発・提供、地域社会貢献活動など、SOMPOは、お客さま、取引先企業、地域社会、ビジネスパートナー、そして社員といった、あらゆるステークホルダーとの協働に注力しています。社会が真に求めているニーズを的確にとらえ、より大きなインパクトを生み出すためには、ステークホルダーとの対話とエンゲージメントが不可欠であると確信しているからです。
これらの取組みを通じて、ステークホルダーとの信頼関係と協業関係を強固に築き上げていくことは、SOMPOグループの持続的な成長を確実なものとします。私たちは、このステークホルダーとの協働を、SOMPOグループの活動を支える基盤として、これからも大切に育んでいきます。
取組みの原動力は「社員」
サステナビリティをグループ全体で推進するうえで、SOMPOグループは「社員」をもっとも重要な原動力ととらえています。創業の原点である「人のために」という強い想いは、社員一人ひとりに深く根付いており、大きな強みとなっています。その想いを具現化するため、30年以上前の1993年には、社員ボランティア組織「SOMPOちきゅう倶楽部」を創設し、社員の社会課題に対する感性を高め、具体的な行動を促す機会を提供してきました。
また、本業を通じた社会課題解決の重要性を浸透させるため、20年以上前から全社員を対象としたサステナビリティ研修を継続的に実施しています。さらに2021年からは、社員一人ひとりの志や想いを起点としたパーパスの浸透にも力を入れ、社内表彰制度「SOMPOグループアワード」を通じて、パーパス実現や社会課題解決に挑戦する社員を称賛し、その活動を共有することで、グループ全体の一体感を醸成しています。
サステナビリティやパーパスの浸透は、一朝一夕に成し遂げられるものではありません。しかし、社員一人ひとりの日々の行動の積み重ねが、社会に大きなインパクトを与えるという強い信念のもと、私たちは、原動力となる「社員」の育成に、これからも全力を尽くします。
SOMPOグループならではの価値創造ストーリー
気候変動、生物多様性の喪失、人権課題など、現代社会が直面する課題は、ますます複雑化し、その解決は困難さを増しています。「“安心・安全・健康”であふれる未来へ」というパーパスを掲げるSOMPOグループは、これまで培ってきた多様なステークホルダーとの強固なつながりと信頼を基盤に、熱意あふれる「社員」を原動力として、社会課題の解決に挑戦し、企業価値の向上を目指します。
私たちは、この「SOMPOグループならではの価値創造ストーリー」を積極的に発信し、より多くのステークホルダーからの共感を呼び、社会へのインパクトを最大化することを目指します。「日本発の真のグローバルカンパニー」として進化するこれからのSOMPOグループの価値創造ストーリーに、ぜひご期待ください。