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人材戦略の概要

SOMPOのパーパス実現に向けて、中期経営計画では「すべての社員にとって誇りと幸せを実感できる」、「自律的なキャリアや成長が実感できる」、「MYパーパスを追求できる」をキーワードに、人事制度を整備するとともに、取組みを拡充しています。その過程においては「グループ人材強化」、「コーポレートカルチャー変革」、「人事制度の進化と人材基盤の拡充」を重点戦略として位置づけました。今後もこれらの重点戦略を基軸に、社員と会社がともに成長できる環境をつくるとともに、さらなる経営基盤の強化を目指します。

中期経営計画における人材戦略の全体像

イメージ図:中期経営計画における人材戦略の全体像

重点戦略

グループ人材強化

SOMPOグループの経営戦略の遂行に必要な人材ポートフォリオを明確にし、グループの人材強化を進めています。

2024年度には、SOMPOグループおよび各事業の経営戦略遂行に必要な人材ポートフォリオ構築に向け、300億円規模の「SOMPO人材ファンド」を設立し、育成・採用等のグループ人材投資を拡大しています。また、各社のCHROや人事部門のほか、グループCEOや関連部門の役員等が参加し、各専門領域別のサクセッション・プランに基づく人材の育成、登用、アサインメント等について協議する「人材ラウンドテーブル」を開催し、あるべき人材ポートフォリオの構築やそれに向けた人材への投資につなげています。今後も、社員に求める専門性・スキルの明確化や、その向上に資する資格補助や講座受講の補助制度の拡大など、人材強化施策のさらなる拡充にも取り組んでいきます。

図:国内損害保険の企業営業変革専門家育成プログラムの実行など、「SOMPO人材ファンド」(300億円)の人材投資例

  • 人材強化・育成に関しての詳細は統合レポートPDF版のサステナビリティ編/人材育成をご参照ください。
  • サクセッション・プランに関しての詳細は統合レポートPDF版のサステナビリティ編/サクセッション・プランをご参照ください。

各ビジネス領域・各社においても、専門性向上に向けた育成・採用等を強化しています。具体例として、損保ジャパンでは、持続的な成長を支える人材の安定的な採用に向けて、各都道府県に「採用アンバサダー」を設置し、全国各地での新卒インターンシップやセミナーの開催、リファラル採用によるキャリア人材の獲得など、採用力強化を図っています。また、若手社員向けの人材育成プログラム「InnovationZ」をはじめとした階層別にデザインされた教育体系の整備や、企業内オンライン大学「損保ジャパン大学」、「SOMPOコマーシャルアカデミー」の展開など、専門性向上に向けた取組みを進めています。

さらに、人材強化をグループ横断で下支えする基盤として、社員の自発的な学びを支援するグループ共通の学習管理システム「SOMPO Learning Hub」を新たに導入しました。

こうした取組みを通じて、今後もグループの持続的な企業価値向上を実現していきます。

コーポレートカルチャー変革

SOMPOグループでは、「社員が声をあげられる、多様な意見が受け入れられる」コーポレートカルチャーへの変革に取り組んでいます。2024年度には「誠実」「自律」「多様性」を、「SOMPOの価値観」とし、SOMPOグループすべての役員・社員が大切にしたい根幹、具体的に判断し行動する際の拠り所として定めました。

イメージ図:誠実、自律、多様性というSOMPOの価値観

また、「SOMPOの価値観」との整合性をはかるため「グループ共通コンピテンシー」も見直し、役員選任、マネジメント登用、社員の評価や採用の基準に反映し、浸透を図るとともに実効性を高めています。

引き続きこれらの価値観を根底に、多様な人材が活躍でき、グループの持続的成長を後押しするコーポレートカルチャーへの変革を目指します。

イメージ図:SOMPOの価値観を全ての役員・社員の実践につなげるための仕組み

人事制度の進化と人材基盤の拡充

人材戦略の土台である「MYパーパスの追求」を後押しし、「グループ人材強化」や「コーポレートカルチャー変革」を人事制度や仕組みから支えるべく、自己選択型のキャリア形成を支援する制度を拡充し、基盤を整備しています。一例としては、「グループジョブチャレンジ制度」を通じて全グループ社員がグループ各社の公募ポストに応募可能とすることで、グループ内の会社を跨ぐチャレンジや幅広い経験の機会提供を図り、一人ひとりの「MYパーパス」に基づく自律的なキャリア形成を支援しています。

2025年度からは、SOMPOホールディングスと損保ジャパンのジョブ型人事制度を共通化し、進化させました。引き続きグループでのジョブ型人事制度のさらなる進化・拡大をはじめ、すべての社員の専門性向上を図るとともに、高度な専門性をグループの持続的成長につなげるため、センター・オブ・エクセレンス(CoE)も加速させていきます。

加えて、グループベースでの人材ポートフォリオの可視化、自己選択型のキャリア形成ならびに専門性向上のさらなる支援を目的とした、グループ横断の人材戦略プラットフォーム(タレントマネジメントシステム)の構築を進めています。

また、国内グループ会社社員を対象に、現物株式を用いた株式報酬制度の2026年度導入に向けた準備を進めています。社員の会社業績や株価上昇に関する意識およびオーナーシップを一層高め、貢献意欲を向上させることを目的とするとともに、これにより、グループ全体の一体感を醸成し、中長期的なグループの企業価値向上につなげていきます。

今後に向けて

SOMPOグループでは、人材への投資が、社員一人ひとりの働きがいや、キャリアオーナーシップの醸成、エンゲージメントの向上、社員の心身の健康維持・増進、ウェルビーイングに結びつき、結果として目に見える具体的な行動変容を生むと考えています。

そしてこの効果を可視化するためのKPIを改めて明確化しました。さらに今年度からは新たに2つの生産性指標(「労働生産性」・「人的資本ROI」)を導入しました。これらの指標は単年度での増減のみで評価するのではなく、中長期的な視点から、人材戦略に基づく取組みを評価し、改善につなげることを企図する指標として位置づけています。

経営戦略と人材戦略のさらなる連動により、中期経営計画の達成および持続的な企業価値の向上を目指すとともに、グループ一丸となってSOMPOのパーパスを実現していきます。


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