指名委員会は、グループ各社の取締役、執行役および執行役員の選任または解任に関わる審議に社外の目を導入することによって、グループのガバナンスの透明性および公正性を向上させることを目的としています。
現在、当社は、SOMPOのパーパス実現に向けて、損害保険事業におけるレジリエンスの向上およびウェルビーイング事業におけるお客さまへのシームレスなサービス提供を「SOMPOグループが目指す姿」として取り組んでいます。2025年度は、その目指す姿の実現を加速するため、ビジネス領域を「SOMPO P&C」と「SOMPOウェルビーイング」に集約し、各事業を統括するビジネスCEOを新設しました。これは、グループCEOの権限をビジネスCEOに一定委譲することで意思決定の迅速化を図るとともに、両マネジメントボードでの議論を通じて、グループの一体化した取組みを推進することを目的とした体制変更となります。
指名委員会では、この新体制をリードするビジネスCEOとして、シェイ氏をSOMPO P&C CEOに、大場氏をSOMPOウェルビーイングCEOに選任し、また新体制を支える執行役・執行役員の選任を実施しました。さらに、それらポストを含む、グループのさらなる変革と成長をリードする重要ポストのサクセッション・プランを策定し、多様な専門性や背景を持った質の高い人材を安定的かつ効果的に輩出するために、それらの人材を選任するための議論およびインタビューを継続的に行っています。それに際しては、一昨年から続く一連の不祥事案などを繰り返さない経営体制の構築、また経営に対する効果的な監督機能・助言機能の発揮を実現することを念頭に置きつつ、パーパスおよび企業価値向上を実現できる人材を厳選しています。
こうした指名委員会における議論を通じて、今後も多様性、専門性に富んだ当社グループ役員の適切なポートフォリオを構築し、パーパスの実現、企業価値の向上に貢献していきます。
2024年度 活動実績
2024年度は合計11回の指名委員会を開催しました。主な審議事項は以下のとおりです。
TOPICS
新たな「グループ共通コンピテンシー」をふまえた「役員選任方針」の策定
当社グループでは、パーパスをはじめとするグループの企業理念体系を核とし、すべての役員・社員が一丸となって、「社員が声をあげられる、多様な意見が受け入れられる」コーポレートカルチャーへの変革を目指しています。新たな理念体系においては、「誠実」「自律」「多様性」を「SOMPOの価値観」として定め、パーパス実現に向けてグループ全体で取り組んでいくうえでの判断・行動の拠り所としました。そして、この「SOMPOの価値観」を起点に、あらためて日々の期待行動を導きだし、「グループ共通コンピテンシー」を見直しました。
これをふまえ、指名委員会では、新たな「グループ共通コンピテンシー」をもとに「役員選任方針」を見直し、期待行動を網羅的に「執行役・執行役員選任基準」に反映させ、また「SOMPOの価値観」を「取締役の選任方針」の共通要件として設けることを決議しました。
これにより、指名委員会は、グループ共通の期待行動を自ら徹底し、また組織を巻き込んで風土醸成していくことができる執行役・執行役員を選任していくことを明確にしました。